English announcement follows below.
当日劇場にご来場いただきました皆様にお渡しした当日パンフレットの全文書をここに掲載いたします。大盛況で公演を終えることができました。ありがとうございました。 なお、この舞台の模様はTBS CS 『TBSニュース「ニュースの視点」』で、地上波じゃ絶対にみられない番組として放送されます!取材者はジャーナリストの金平茂紀氏、ご期待ください!! Madada Inc.
田中泯はなぜ踊る~コロナ・踊り・言葉~
(松岡正剛とともに)
12月29日(火) 22時~23時
1月2日(土) 22時~23時(再放送)
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芸劇dance
田中泯 「村のドン・キホーテ」
ふっふっふ。 突っ込むしかないだろう。
会期:2020(令和2)年 12月4日(金)19時/5日(土)15時/6日(日)15時
会場:東京芸術劇場プレイハウス
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ごあいさつ
本日は、芸劇dance田中泯『村のドン・キホーテ』にご来場いただきまして、誠にありがとうございます。
東京芸術劇場のダンスプログラム“芸劇dance”は、田中泯さんと共にこれまで数々のプログラムを展開してまいりました。今回の公演では、1970年代に始まるダンスパフォーマンスから一貫して“地を這う前衛”として表現活動を続けてきた田中泯さんが、満を持して“ドン・キホーテ”に挑みます。この挑戦を共にするのは、編集工学者の松岡正剛さん。舞踏家・土方巽を介して出会って以来、身体、そして知のフィールドで数々のコラボレーションを共にしてきた松岡さんが、セルバンテスが生んだ稀代のキャラクター“ドン・キホーテ”の物語世界を渉猟し、掬い上げた“言葉”を田中泯の身体言語にトランスレートします。
トポスに踊る田中泯、ロゴスに遊ぶ松岡正剛。ダンサーと編集工学者、“意身伝心”の二人によるコラボレーションは、果たしてどんな「見果てぬ夢」を描くのでしょうか。土俗的な音楽を追い求める気鋭のチェロ奏者・四家卯大さん率いるユニークなアンサンブル、田中泯に師事しながらも独自の夢幻的ダンス世界を踊る石原淋さん、そしてユニークな舞台美を支える精鋭スタッフに、生きのいい若手パフォーマーたちを配してお送りする『村のドン・キホーテ』にどうぞご期待ください。
最後に、本公演の実現にご協力をいただきました全ての皆様に感謝いたします。
東京芸術劇場
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言語身体が問いかける大作
松岡正剛
互いに30歳をすぎたとき、意気投合した。以来、ずっと投合し、ずっと接合してきた。変わらない。どんなふうに意気投合したかは、二つの対談集『身体・気象・言語』(工作舎)と『意身伝心』(春秋社)に詳しい。
田中泯は、類いまれな言語身体の持ち主である。世阿弥からワツラフ・ニジンスキーをへて土方巽まで、すぐれた舞踊者は概してそういうものだが、田中泯もたいへん重大な言語身体を育んできた。栽培し、開花させてきた。私は泯の文章のファンでもある。その言語身体が「場」と結託したというのも、また特異だった。本人はそこを「場踊り」と言っている。
私も、私なりの言語身体を意識してきた。講演会などで語るときも、言葉だけを喋りたくなかった。背後に巨(おお)きな言語系の組み合わせが動いていて、それが喋っているときに、にゅうっと姿をあらわしたり、ひゅうっとこちらを攫(さら)っていくことに臨みたかった。
そのため、いつも三つ一組の本を言語空間のどこかにおいて、それとの交信を欠かさないようにした。どんな三つ一組かというと、『意身伝心』でも説明したことだが、たとえば『詩経』『ドン・キホーテ』『イリュミナシオン』であり、『草枕』『母権論』『時の声』などなのだ。
今回、田中泯がドン・キホーテを踊るという。ついては松岡さんに言葉を用意してほしいと頼まれた。『古代緑地』『影(よう)向(ごう)』に続いて三度目になるが、泯のドン・キホーテは「村のドン・キホーテ」なので、できるかぎり東西をまたいだ時間と空間を想定して、そこから次々に引き算をしたような言葉を提供することにした。
思うに、西方の思想を集約したのはダンテ、ボッカチオ、セルバンテスで、壮絶なキャラクターを表出してみせたのは、ラブレーのガルガンチュア、シェイクスピアのリア王、セルバンテスのドン・キホーテであろう。これですべてが入る。
実は田中泯には、いつかこの西方の途方もない格義を日本に引っぱってくる「骨舞」を踊ってほしいと思っていた。それが「村のドン・キホーテ」になるなんて、実にすばらしい。土の関東平野の背後に迫る村々に、ミン・キホーテが出現することになるだろう。言葉は石原淋にも託した。泯は「男のばあいは同じところに行かないように道をずらしていくような稽古が一番いいと思う。女はたぶん、もっと行きつ戻りつの稽古がいい」と『意身伝心』で述べているが、そのへんが今回は泯と淋との掛け合いでどのように見えてくるのか、そこも愉しみだ。
おそらく『村のドン・キホーテ』は、田中泯が長らく実感してきた歴史の滑稽と被虐と転換を随所に象徴するような大作になるだろうと思う。「村」はそのための結界である。得体の知れないものも、闖入者も、どうしても失いたくないものも、登場する。途中、田中泯が長い棒で踊る場面がある。体と棒とが一緒くたになって空中に文字を綴ってみせるのだが、ひそかに三文字の漢字をあてがった。どんな三文字なのか、想像していただきたい。
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田中泯
1974年独自の活動を開始。「ハイパーダンス」と称した新たなスタイルを発展。1978年ルーブル美術館において海外デビュー。80年代、旧共産圏で前衛パフォーマンスを多数決行。国際的に高い評価を獲得。1985年山村へ移り住み、農業を礎とした舞踊活動を現在も
継続中。2002年に映画初出演となった『たそがれ清兵衛』(監督:山田洋次)で第26回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。2021年には主演作『HOKUSAI』(監督:橋本一)、また自身のドキュメンタリー『名付けようのない踊り』(監督:犬童一心)の公開が控えている。著書に『僕はずっと裸だった』、共著『意身伝心』、『写真集「光合成」MIN
by KEIICHI TAHARA』。
www.min-tanaka.com
松岡正剛
1944年1月25日、京都生まれ。1971年、工作舎を設立しオブジェマガジン「遊」を創刊。87年、編集工学研究所設立。情報文化と情報技術をつなぐ研究開発に多数かかわると
ともに、多様な知識とイメージを融合させるメディア、イベント、空間のプロデュースなどを手掛ける。2000年よりインターネット上に壮大なブックナビゲーション「千夜千冊」を連載。またイシス編集学校を創設し、校長をつとめる。おもな著書は『ルナティックス』『フラジャイル』『遊学』『日本という方法』『国家と「私」の行方』『擬―「世」あるいは別様の可能性』『日本文化の核心』『千夜千冊エディション』(シリーズ)ほか多数。2020年に「角川武蔵野ミュージアム」の館長に就任、独自の文脈によって約2.5万冊の本が並ぶユニークな書棚空間を監修した。
https://1000ya.isis.ne.jp/top/
石原淋
1994年、NHK音楽映像ドラマ『ハムレット幻蒼』で映像デビュ-。番組にダンサーとして出演していた田中泯に出会いその後、師事。1996年、田中泯演出の舞台『千年の愉楽』(原作:中上健次)にて観世栄夫と共演。その後、海外公演も含め田中泯作品に多数出演。2006年より本格的にソロ活動を開始し、田中泯の完全振付によるシリーズ作品『昭和の体重』(音楽:灰野敬二)は現在も続く代表作となった。野外公演『八月十五日のエトランゼ』出演、MV 『The Weeknd – Belong To The World』振付ほかドラマや映画でも活躍中。
www.min-tanaka.com
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四家卯大
ロック、ポップス、ジャズ、即興音楽と多彩なジャンルで活躍する土俗的チェリスト。
10才より父、大村卯七(N響黎明期を支えたチェリスト)の手ほどきによりチェロを始める。(財)新日本フィルハーモニー交響楽団に1988年より1991年まで在籍。以降、フリー演奏家として数多くのアーティストと共演。2010年代の日本の商業音楽界を支えるトップ・ストリングスアレンジャーとしても名高い。平間写真館TOKYOで開催している平間写真館チェロ部などでも精力的に活動している。
http://udai66.com/
佐々木恵
新潟市生まれ。英国から帰国したチェリストの友人の演奏会で一瞬にしてその音色に惚れ込み楽譜の読み方も解らないまま生涯の趣味としてチェロを習い始める。2015年より四家卯大部長、平間至副部長の「平間写真館チェロ部」に入部。愛器の愛称は「Rebecca」。
友田唱
都立芸術高校、東京芸術大学卒業。プロオーケストラに参加する一方、松田聖子、MISIA、倉木麻衣など多数アーティストの録音やライブに参加。エレキチェロを使ったパフォーマンスにも積極的に取り組んでいる。都立総合芸術高校非常勤講師。
平間至
1963年、宮城県塩竈市生まれ。写真から音楽が聞こえてくるような躍動感ある人物撮影で、今までにないスタイルを打ち出し、多くのアーティストの撮影を手がける。田中泯「場踊り」撮影をライフワークとし、2013年には写真集『Last Movement-最終の身振りへ向けて-』(博進堂)を発表、個展も開いた。2015年に平間写真館TOKYOをオープン。写真館ではチェロ部を設立し演奏を楽しむ。音楽愛に満ちた写真家の演奏は今回が初披露となる。
www.itarujet.com/
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續木淳平
2012年蜷川幸雄演出『ロンググッドバイ』『トロイアの女たち』から、2016年『リチャード2世』まで蜷川作品に連続して出演。以降、吉田鋼太郎、藤田貴大の演出作品でも活躍。さいたまネクスト・シアター『作者を探す六人の登場人物』(小川絵梨子演出)に出演予定。
手打隆盛
小劇場や江戸村での時代劇修行を経て、蜷川幸雄主宰の演劇集団「さいたまネクスト・シアター」 に2009年旗揚げより参加。おもな出演作品には、さいたまネクスト・シアター全公演のほか、蜷川演出『海辺のカフカ』『ハムレット』、NODA・MAP『南へ』『MIWA』など。
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空間演出:田中泯
言語演出:松岡正剛
出演
ドン・キホーテ:田中泯
女:石原淋
馬:續木淳平 手打隆盛
村人:高橋眞大 野中浩一 藤田龍平 山本亮介 ウチダリナ 迫竜樹 林岳
チェロ演奏:四家卯大 佐々木恵 友田唱 平間至
スタッフ
舞台監督:北條孝 岩崎健一郎 上田光成(NIKE STAGE WORKS)
照明:アミ 照明補:小川伊久馬 罍加代子 石綿未愛(SECT)
音:村上史郎 音補:堤 裕吏衣 高橋真衣
美術:田中らん 美術補:鈴木啓志
衣装:九(Yolken CO., LTD.) 縫子:松原大介
舞台写真:平間至
記録映像:小森康仁(編集工学研究所)
宣伝美術:町口覚+浅田農(MATCH and Company Co., Ltd.)
宣伝写真:平間至
PV映像:スカイドラム(犬童一心 佐藤啓 江川智 山田佑介)
制作協力:太田香保 寺平賢司(松岡正剛事務所)
制作:石原淋 池田りさ 白井あずさ 森純平(Madada Inc.)
東京芸術劇場スタッフ
舞台統括:白神久吉
舞台:渡邉武彦/楳木涼子 桑原利明 佐々木渉 加藤唯 坂田有希枝 中村友香
照明:井上武憲/志賀正 飯塚ゆかり 帆高実奈美
音響:永田久美子/齋藤泰邦 小島慎司
制作助手:橋本奈々美 結城ゆりえ
広報:前田圭蔵 久保風竹 山口 彩 小西萌子 横川京子
票券:中里史絵
プロデューサー:立石和浩
東京芸術劇場
芸術監督:野田秀樹
館長:荻田 伍
副館長:高萩 宏
管理課長:小山欽也 舞台管理担当課長:白神久吉
事業企画課長:鈴木順子 制作担当課長:内藤美奈子
運営担当課長:大島千枝
舞台技術:石丸耕一 奥野さおり 新島啓介 井上武憲 永田久美子 渡邉武彦 松島千裕 安藤達郎 柴田晴香
制作:鶴岡智恵子 立石和浩 吉田直美 木村美恵子 古田佳代 黒田忍 小田切寛
橋本奈々美 結城ゆりえ
広報営業:前田圭蔵 久保風竹 奥村和代 井上由姫 中里史絵 山口彩 小西萌子
経理:長廣達彦 中溝慶一
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京芸術劇場・アーツカウンシル東京/東京都
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会
PCR検査支援:一般財団法人村上財団
協力:誉田屋源兵衛株式会社 株式会社大直 一般財団法人村上財団 plan-B SKYDRUM Inc.
【パンフレットのクレジット】
編集・発行:東京芸術劇場 発行日:2020年(令和2年)12月4日
デザイン:町口覚+浅田農(MATCH and Company Co., Ltd)
写真:平間至
翻訳:Madada Inc.
印刷:株式会社東京印書館
禁無断転載
We are posting the entire text of the playbill we gave out to audience at the theater. We are grateful that the performance was a great success. In addition, its highlights and an exclusive interview will be broadcasted on TBS CS’s “TBS News: News no shiten” (A point of view in the news,) a kind of program you would never be able to see on regular terrestrial TV channels. The interviewer is journalist Shigenori Kanehira, well-known for his hands-on approach. Please look forward to the program!! Madada Inc.
Tanaka Min wa naze odoru—Corona/Odori/Kotoba (Why Min Tanaka Dances—Corona/Dance/Word)
(With Seigow Matsuoka)
Tue, December 29, at 22:00—23:00
Sat, January 2, at 22:00—23:00 (Rebroadcasting)
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GEIGEKI dance
Min Tanaka Yo, Don Quixote
Fu Fu Fu. You gotta dive in.
Fri, Dec 4, 2020 at 7:00 PM, Sat, Dec 5, 2020 at 3:00 PM, and Sun, Dec 6, 2020 at 3:00 PM
At Tokyo Metropolitan Theatre Playhouse
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Greetings from Tokyo Metropolitan Theatre
Welcome to Min Tanaka Yo! Don Quixote, a GEIGEKI Dance series program produced by the Tokyo Metropolitan Theatre.
After an honorable few years of presenting several programs of Min Tanaka in our GEIGEKI Dance series, we are now excited to premiere his much-awaited new performance inspired by celebrated Don Quixote. Dancer Min Tanaka, “an avant-garde who crawls on the earth,” has been actively performing since the 1970s, incessantly focusing on his search for the origin of dance. For this performance, editorial engineer Seigow Matsuoka joins the journey of creation. He is a long-time comrade whom Tanaka had met through Tatsumi Hijikata and has ever since collaborated with Tanaka in numerous projects both in the fields of intellect and physical expression. Submerging himself in the world of Don Quixote, an unparalleled character created by Miguel de Cervantes, Matsuoka transforms the words he collects for Tanaka’s physicality.
Locus is what Tanaka dances and Logos is where Matsuoka plays at. A new ‘impossible dream’ by the dancer and the editorial engineer—conscious bodies and contagious minds—will unfold before our eyes. Other featured performers include a unique ensemble led by striking cellist Udai Shika who pursues the spirit of folklore; dancer and Tanaka’s disciple Rin Ishihara with her raw and revealing expression; young and thriving performers and creative staff who came together to support the making and operating of the distinctive stage art. We truly hope you enjoy this deeply stimulating adventure of Yo! Don Quixote.
We would like to express our sincere gratitude for all the support we received for this performance. Thank you.
Tokyo Metropolitan Theatre
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A Masterpiece as a Calling from a Linguistic Body
Seigow Matsuoka
When we were both early 30s, we found each other kindred spirits. We have kept kindling each other’s souls and conjugating each other’s moments ever since. That has not changed. How we met and clicked is described in our two dialogue books, Shintai Kisho Gengo (Body/Weather/Language, published by Kosakusha) and Ishin denshin (Conscious Body, Contagious Mind, by Shunjusha).
Min Tanaka has such an incomparable linguistic body. From Zeami to Vaslav Nijinski and to Tatsumi Hijikata, prominent dancers in general must have had such physicality, and Tanaka, too, has cultivated his linguistic body with a great significance. He has nurtured it and made it bloom. I am also a fan of his writing. It was singular that his linguistic body conspired with “place”. He calls the plot Locus Focus.
I, too, have been conscious of my linguistic body in my own way. In occasions like giving lectures, I did not want to utter just words. Rather, I wanted to be present in a scene where a combination of gigantic language systems is wriggling behind me and, while I was talking, it would spookily appear or swiftly abduct me.
To be ready for the scene, I always placed sets of three books somewhere in my linguistic space and kept in contact with them. Each set consists of, for example, Shijing or the Classic of Poetry, Don Quixote de la Mancha, and Les Illuminations, or Kusamakura, Das Mutterrecht, and The Voice of Time, and so on, as I explained in the latter dialogue book.
This time, Min Tanaka said to dance Don Quixote. And he asked me to prepare words for the performance. This is the third time, after Ancient Green Land and yowgow, to collaborate with him in this way, and this time, his Don Quixote is Don Quixote of the Village (which is the Japanese title). So, I decided to offer the words that were as if subtracted one after another from time and space that I imagined as expansively as possible ranging across the East and the West.
In my view, the ones who summarized the ideas of the West are Dante, Boccaccio, and Cervantes, and those who expressed sublime intensity in their characters are Rabelais’s Gargantua, Shakespeare’s King Lear, and Cervantes’s Don Quixote. This would cover all the history.
The truth is, I have always hoped that Min Tanaka would someday dance “a dance of bones,” taking on the inconceivable burden of geyi, exegetical adaptation of foreign concepts through comparing and correlating with domestic ideas, drawing from the West to Japan. And, how wonderful that my hope has come true with Don Quixote of the Village. We will witness the emergence of Min Quixote in villages that are looming behind the earthy Kanto Plain. I entrusted my words to Rin Ishihara, too. In the book Ishin Denshin, Min said, “I believe the best training for men is to keep shifting their ways so as not to repeat the same path as before. For women, perhaps, it is better to practice going back and forth the same way.” How would that manifest itself this time in the interaction between him and Rin? I look forward to it.
Don Quixote of the Village will probably be a masterpiece which will symbolically show various aspects of history that Min Tanaka has long been deeply convinced of: its ridiculousness, suffering, and transition. The village functions as a sacred boundary for that. In the middle of the performance, there will be a scene where he dances with a long stick. His body and the stick would intermingle with each other and draw words in the air, and I secretly assigned three Chinese characters for it. I hope you imagine what they are.
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Min Tanaka
He began his own expression activities in 1974 and developed a brand-new style called “hyper-dance.” In 1978, Tanaka made his international debut at the Louvre Museum and extensively presented his radical performances in former-communist countries throughout the ’80s while gaining high recognition worldwide. In 1985, he opened an organic farm on the mountainside, and to date, he continues his dance activity, basing his daily farming life. For his first feature film appearance in Twilight Samurai, directed by Yoji Yamada, Tanaka won the 26th Best Supporting Actor’s Award by one of Japan’s leading cinema associations. Two films are scheduled to be released in 2021: Hokusai, directed by Hajime Hashimoto with Tanaka starring as the legendary printmaker, and Unnameable Dance, a documentary about Tanaka, directed by Isshin Inudo. His publications include Boku wa zutto hadaka datta (My Bare Body); Ishin Denshin (Conscious Body, Contagious Mind), co-authored; and photo book Photosynthesis MIN by Keiichi TAHARA.
www.min-tanaka.com
Seigow Matsuoka
Born January 25, 1944, in Kyoto. In 1971, Matsuoka founded the publishing company Kosakusha with his fellow friends and began publishing Object Magazine Yu. Later he established Editorial Engineering Laboratory in 1987. His diverse activities as an editorial director, producer, and researcher ranges from research and development projects aiming to connect information culture and information technology, to various media platforms and events that integrate his expansive research findings with graphic imagery. Since 2000, he has published an extensive series of online book reviews called Sen’ya Sensatsu (A thousand books for a thousand nights.) Also, he is the founder and principal of ISIS Editorial School. As an author, Matsuoka’s major works include Runattikusu (Lunatics); Furajairu (Fragile); Yugaku (Paly-ology); Nihon to iu hōhō (Japan as a Methodology); Kokka to “watakushi” no yukue (My Future and the Future of the Nation); Modoki (A State of Mimicry); Nihon bunka no kakushin (The Core of Japanese Culture); and Sen’ya sensatsu (A Thousand Books for a Thousand Nights), among many. In 2020, he was appointed director of Kadokawa Culture Museum and upon its opening he supervised EDITTOWN, a specially designed space in the museum for bookshelves that holds 25,000 titles selected reflecting his unique editorial contexts.
https://1000ya.isis.ne.jp/top/
Rin Ishihara
In 1994, she debuted with Hamlet—The Pale Cast of Thought, a music image drama produced by Japan’s national TV broadcasting NHK. She began her dance training under dancer Min Tanaka, who co-appeared in the program. In 1996, she performed with Hideo Kanze in Sennen no yuraku (The Millennial Rapture), a theatrical piece based on Kenji Nakagami’s novel and directed by Min Tanaka. After performing in many of Tanaka’s works nationally and internationally, in 2006, Ishihara embarked on her solo performances. Her ongoing series The Showa Era—What’s the Weight of Its Body? with Tanaka’s choreography and Keiji Haino’s music has become one of her major works. Her other works include her solo outside performance Stranger on August and the music video for The Weeknd’s Belong to the World as a choreographer, among other films and TV dramas.
www.min-tanaka.com
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Udai Shika
Shika is highly acclaimed folk-inspired cellist who plays various genres such as rock, pops, jazz, and improvisation.
At age 10, Shika began learning cello under his father, Ushichi Omura, a prominent classic cellist and one of the starting members of the NHK Symphony Orchestra. After playing as a member of the New Japan Philharmonic from 1988 to 1991, Shika became independent and expanded his horizon, collaborating with artists from diverse genres of music. He is also highly reputed as one of the best strings arranger of the 2010s in Japan’s commercial music industry. Also, he is the captain of the Itaru Hirama Photo Studio TOKYO Cello Club.
http://udai66.com/
Megumi Sasaki
Born in Niigata. Sasaki began learning cello as her lifelong interest even before learning how to read music, when she fell in love with the sound of the instrument at her friend’s concert. Since 2015, Sasaki is a member of Itaru Hirama Photo Studio TOKYO Cello Club, led by the captain Udai Shika and the vice-captain Itaru Hirama. She calls her cello Rebecca.
Sho Tomoda
After graduating from Tokyo Metropolitan Senior High School of Fine Arts and Tokyo University of the Arts, Tomoda began her career playing in professional orchestras. While trained in classical music, she expandes the scope of her activities, working with various artists and singers, including Seiko Matsuda, MISIA, and Mai Kuraki. Also, Tomoda actively performs electric cello in concerts. She currently teaches at Tokyo Metropolitan Senior High School of Fine Arts.
Itaru Hirama
Born Shiogama, Miyagi, in 1963. Hirama has photographed many artists from diverse fields, capturing musicality and liveliness in his portrait pictures. As his lifework, Hirama has taken photographs of Min Tanaka’s site specific dance performance, Locus Focus, and in 2013, the series became an exhibition and a photo book Last Movement: Toward the final gesture (Hakushindo). He opened Itaru Hirama Photo Studio TOKYO, where he also enjoys playing the cello in its cello club he established. This is the first time the photographer and big time music lover plays the instrument in public.
www.itarujet.com/
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Jumpei Tsuzuki
Born in Osaka. Tsuzuki continuously appeared in the works by prominent director, the late Yukio Ninagawa, starting from The Long Goodbye and The Trojan Women in 2012 to Richard III in 2016. He has also worked with other directors including Kotaro Yoshida and Takahiro Fujita. Tsuzuki’s future appearance includes Six Characters in Search of an Author with Eriko Ogawa’s direction, presented by Saitama Next Theatre, a theater company led by Ninagawa.
Takamori Teuchi
After appearing in small theaters and period plays in Edo Wonderland Nikko Edomura, in 2009, Teuchi joined Saitama Next Theatre, a theater company led by prominent director, the late Yukio Ninagawa as one of the first members and appeared in all of the company’s performances. His other major works include Umibe no kafuka (Kafka on the Shore) and Hamlet, both directed by Yukio Ninagawa, and NODAMAP’s Minami e (South) and MIWA.
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Directed by Min Tanaka
Dramaturg by Seigow Matsuoka
Performers
Don Quixote: Min Tanaka
Woman: Rin Ishihara
Horse: Jumpei Tsuzuki, Takamori Teuchi
Villagers: Mahiro Takahashi, Koichi Nonaka, Ryosuke Yamamoto, Rina Uchida, Tatsuki Sako, Gaku Hayashi
Cello Ensemble: Udai Shika, Megumi Sasaki, Sho Tomoda, Itaru Hirama
Staff
Stage Management by NIKE STAGE WORKS: Takashi Hojo, Ken’ichiro Iwasaki, Mitsunari Ueda
Lighting by Ami Assistant to Lighting: Ikuma Ogawa, Kayoko Motai, Miu Ishiwata (SECT)
Sound by Shiro Murakami Assistant to Sound: Yurie Tsutsumi, Mai Takahashi
Stage Art by Ran Tanaka Assistant to Stage Art: Keishi Suzuki
Costume by Kyu (Yolken CO., LTD.) Seamster: Daisuke Matsubara
Stage Still Photo by Itaru Hirama
Performance Document by Yasuhito Komori (Editorial Engineering Laboratory)
Visual Design by Satoshi Machiguchi, Minori Asada (MATCH and Company Co., Ltd.)
Photography by Itaru Hirama
Promotional Video by SKYDRUM Inc. (Issin Inudo, Hiraku Sato, Akira Egawa, and Yusuke Yamada)
Production Associate: Kaho Ota, Kenji Teradaira (MATSUOKA & ASSOCIATES)
Production Staff: Rin Ishihara, Risa Ikeda, Azusa Shirai, Jumpei Mori (Madada Inc.)
Tokyo Metropolitan Theatre Staff
Stage Supervisor: Hisayoshi Shiraga
Stage Staff: Takehiko Watanabe, Ryoko Umeki, Toshiaki Kuwabara, Wataru Sasaki, Yui Kato, Yukie Sakata, Yuka Nakamura
Lighting: Takenori Inoue, Tadashi Shiga, Yukari Iizuka, Minami Hotaka
Sound: Kumiko Nagata, Yasukuni Saito, Shinji Kojima
Production Assistant: Nanami Hashimoto, Yurie Yuki
Communication: Keizo Maeda, Kazetake Kubo, Aya Yamaguchi, Moeko Konishi, Kyoko Yokokawa
Ticketing: Fumie Nakazato
Producer: Kazuhiro Tateishi
Tokyo Metropolitan Theatre
Artistic Director: Hideki Noda
Director: Hitoshi Ogita
Vice Director: Hiroshi Takahagi
Director, Administration: Kin’ya Koyama
Director, Stage Management: Hisayoshi Shiraga
Director, Project Planning: Junko Suzuki
Director, Production Management: Minako Naito
Director, Operation: Chie Oshima
Stage Technicians: Koichi Ishimaru, Saori Okuno, Keisuke Nijima, Takenori Inoue, Kumiko Nagata, Takehiko Watanabe, Chihiro Matsushima, Tatsuro Ando, Haruka Shibata
Production: Chieko Tsuruoka, Kazuhiro Tateishi, Naomi Yoshida, Mieko Kimura, Kayo Furuta, Shinobu Kuroda, Hiroshi Odagiri, Nanami Hashimoto, Yurie Yuki
PR & Marketing: Keizo Maeda, Kazetake Kubo, Kazuyo Okumura, Yuki Inoue, Fumie Nakazato, Aya Yamaguchi, Moeko Konishi
Accounting: Tatsuhiko Nagahiro, Keiichi Nakamizo
Presented by Tokyo Metropolitan Foundation for History and Culture Tokyo Metropolitan Theatre, Arts Council Tokyo/Tokyo Metropolitan Government
PCR test paid for by The Murakami Foundation
Supported by the Agency for Cultural Affairs Government of Japan in the fiscal 2020, The Japan Arts Council
Thanks to Kondaya Gembey Inc., ONAO Co., Ltd, The Murakami Family Foundation, plan-B, SKYDRUM Inc.
【Pamphlet Credit】
Edited and published by Tokyo Metropolitan Theatre
Published on December 4, 2020
Design by Satoshi Machiguchi, Minori Asada (MATCH and Company Co., Ltd.)
Photo by Itaru Hirama
Translation by Madada Inc.
Printed by Tokyoinshokan
Unauthorized reproduction prohibited.